24日付け記事。。^^


ネタバレ。。避けたい方は。。読まないでね。。

http://mainichi.jp/area/nagano/news/20110524ddlk20040047000c.html

一応ね。。記事が消えちゃうと残念なので。。



信州・見たい:映画「岳−ガク−」 /長野
 ◆山岳救助通し生死描く


 北アルプスを舞台に、山岳遭難救助を巡るドラマを描いた映画「岳−ガク−」(片山修監督)が封切りされた。原作の漫画は単行本が累計380万部を突破したという。山がテーマの物語のどこが人をひきつけるのか。公開中の映画を見た。

 主人公の島崎三歩(小栗旬)は世界中の山に登った経験を持ち、山の楽しさ、厳しさを知り尽くした山岳救助ボランティア。遭難の知らせを聞けばいち早く出動し、どんな遭難者にも「よく頑張った」と声をかける。そして「また山においでよ」と呼びかける

 一方、ヒロインは長野県警救助隊の新人・椎名久美(長澤まさみ)。山を甘く見て遭難した人も決して責めない三歩に最初は反発するが、やがて、三歩のおおらかさと命を救う真剣な姿勢に共感し、成長していく。

 三歩は人を愛し、山を愛する男。かつて救った登山者に山で再会すると大喜びする。下界は苦手だが、山で父親を亡くした小学生の授業参観には、父親に代わって山から駆けつけようとする。

 大詰めの多重遭難の場面。救助に向かう三歩は暴風雪の中で倒れるが、復活して起き上がり、久美と遭難者を助け出す。スーパーマン過ぎる活躍だが、「こんな人物がいたらいいな」と思わせる。二重遭難を避けるため、「撤退」を決断する救助隊長やヘリのパイロットも印象に残る。

 ワイドスクリーンに広がる雪の後立山穂高連峰の映像が美しい。山は怖いけれども、魅力を秘めていることが伝わってくる。

 この映画は山の魅力と同時に、救助に携わる人たちの懸命な姿を通して人間の生死のドラマを描き、観客を引き込む。「遭難死」の場面も織り込みながら、だからこそ命の大切さ、生きる勇気を示す。小栗、長澤という若手人気俳優の起用も成功と言えそうだ

 観賞した映画館の客層は若いカップルや家族連れ、中高年など幅が広かった。県内が舞台のこの作品は、山を知る人にも知らぬ人にも楽しめる。【武田博仁】