小栗旬、西郷どん・鈴木亮平との共演に刺激「もっと頑張らないと」

小栗旬、西郷どん・鈴木亮平との共演に刺激「もっと頑張らないと」 | ORICON NEWS



大河ドラマ西郷どん』第28回「勝と龍馬」(7月29日放送)より。坂本龍馬を演じる小栗旬(C)NHK


 NHKで放送中の大河ドラマ西郷どん』(毎週日曜 後8:00 総合ほか)で、15日に放送された第26回より登場した坂本龍馬を演じる小栗旬(35)。主人公・西郷吉之助役で主演する鈴木亮平(35)との共演に特別な感慨を持っているようだ。「熱い気持ちになりますよね。24歳くらいの頃に知り合った亮平くんが、干支一周したら大河ドラマのど真ん中でお芝居している。人生って面白い、と思います」。

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 小栗と鈴木は、小栗がメインキャストを務めたドラマ『花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜』(2007年、フジテレビ)で共演。小栗が初監督を務めた映画『シュアリー・サムデイ』(10年)ではメインキャストの一人に鈴木を抜てきした。鈴木はこの後、朝ドラの出演などを経てブレイク。長い付き合いである鈴木の活躍に、喜び以上の刺激を受けているのは間違いない。

 「亮平くんを見ていて、とてつもない尊敬を覚えます。今回、土佐弁で話すんですが、方言を気にしすぎると芝居がおろそかになり、芝居に熱中すると方言がおろそかになり、『ダメだな、俺』って思ったりする。土佐弁がすごく難しいんですよね」。

 幕末の英雄の一人、龍馬を演じるからには土佐弁は避けて通れない。土佐藩町人郷士の家に生まれ、江戸で北辰一刀流を学んでいた頃にペリーが来航。脱藩後は、勝海舟遠藤憲一)門下に入り、西郷との出会いから、それまで敵対関係にあった薩摩と長州の同盟を成立させるべく奔走する。同時に亀山社中を創設し、海運事業にも手を染める。社中は後に土佐海援隊に改編され、艦長に就任。日本初の株式会社として、後世に多大な影響を及ぼす。日本初といえば、寺田屋事件の後に療養を兼ねて愛妻と薩摩を訪れ、温泉地を巡ったことが日本初の新婚旅行であるとされている。この時、薩摩の西郷家にも立ち寄ったエピソードが『西郷どん』でも描かれる。

 「西郷さんと雨漏りを一緒に修理した話など、これまでそんなに描かれてこなかった、日常の中にいる龍馬が今回の『西郷どん』で見られるのは、面白いところになるんじゃないかな。龍馬の本音や具体的に何かをしているところはあんまり出てこなくて、大きな志を持っていろいろ動いている人らしい、と西郷さんが感じている龍馬像という面白い描かれ方になっていると思います」。

 大河ドラマは『西郷どん』で7作目。インタビュー中、「僕も大河ドラマの主役をいつかやれたら、とは思う。ただ僕自身、飽き性なところもあるのと、視聴者が見ていて3ヶ月くらいならいいと思うのですが、1年間となると、『あれ? この人、期待はずれ?』みたいなことになりそうだからなぁ」と、自虐めいたことをいい出して、大笑いする場面があった。

 「方言が難しい」発言も、小栗自身にしかわからないところで感じている力不足も、より成長して、前に進もうとしている意気込みの表れのようにも思えた。「結局、その作品の中でのキャラクターの在り方、人間として存在の仕方があると思うので、演技の上手い下手ではなく、役に対する洞察力とか、普通の人は感じないような心の襞(ひだ)を感じとっているかによって、そのキャラクターが魅力的に映ったり、そうでなかったりすると思うんです。そういうところでもっと頑張らないと、と思う」。

 『西郷どん』の龍馬は、ほとんど髪を結わうことなくなびかせるヘアスタイル(鈴木亮平は会見で「サーファーっぽい」とたとえていた)で、のちにブーツを履くなど、見た目も斬新なものになっていく。「何にしても自分の坂本龍馬にしかならないと思うから、批判も評価もありがたく受け止めたいなと思っています」。