小栗旬×柳楽優弥、シビれる男同士の関係性

小栗旬×柳楽優弥、シビれる男同士の関係性 /2018年8月17日 - 映画 - インタビュー - クランクイン!
2018年8月17日 06時


 2017年の実写邦画ナンバーワンの大ヒットを記録した『銀魂』の続編『銀魂2 掟は破るためにこそある』が、いよいよ公開となった。今作では、小栗旬演じる坂田銀時と、柳楽優弥演じる土方十四郎の関係性も大きな見どころ。小栗と柳楽にインタビューを試みると「小栗さんは背中を追いかけたくなる人」(柳楽)、「でも、いつか倒すんだろう(笑)? 柳楽くんみたいな後輩がいるから、僕も頑張らなきゃって思う」(小栗)となんともシビれる男同士のやり取りを見せてくれた。

【写真】『銀魂2 掟は破るためにこそある小栗旬×柳楽優弥インタビューカット

 原作ファンからも支持を集める「真選組動乱篇」と「将軍接待篇」を融合。万事屋を営む銀時ら仲間たちが、真選組最大の危機に巻き込まれていく姿をギャグ、人情、アクションなどエンタメ要素満載に描く。大人気シリーズの座長となる小栗は「“パート2は鬼門”と言われますが、『銀魂』に関しては前作より手ごたえがある」とニッコリ。「『1』でキャラクター紹介も含めてストーリーを展開して、それをお客さんが楽しんでくれたからこそ、僕らが目指していた『2』を作ることができた」と自信をのぞかせる。

 前作に引き続き、江戸の治安を守る真選組の土方を演じるのが柳楽。隊士たちからも恐れられる“鬼の副長”だが、今作ではあることをきっかけにヘタレでオタクの“トッシー”という別人格が現れてしまう。振り幅の大きいふたつのキャラを演じ分けることとなった。小栗が「柳楽くんのトッシー、めちゃくちゃ面白かった」と笑うと、柳楽は「トッシーを演じるのは楽しいんです」と告白。「土方十四郎はすごくかっこよくて、ちょっと背伸びをしないといけないキャラクター。トッシーの方がフィットするというか、落ち着く」と明かしつつ、「前作や『アオイホノオ』など福田(雄一)監督との今までの積み重ねがあったからこそ、リラックスして挑めました。面白さが10倍なら、僕の振り切り方も10倍です」とお茶目に語る。

 ライバルであり、腐れ縁の関係にある銀時と土方。今作では、彼らの熱い絆を目にすることができるが、2人の関係性をどのように感じているだろうか? 小栗は「ステキですよね」と口火を切り、「お互いに認め合いながらも、認めない。好敵手の男同士にある、余計な意地の張り合いなのかな。僕も似たような感覚になる人がいるので、よくわかります。お互いに好きだし、認め合っているけれど、会うと悪口を言い合っちゃうみたいな(笑)。逆に言うと、一番つながっている関係なのかなとも思う」。柳楽も「僕は男同士の絆って、大好きなんです。銀さんからガツンと言われて、トッシーが土方に戻る瞬間があるのですが、そのシーンが大好き」と惚れ惚れだ。

 小栗は「柳楽くんはものすごく真面目で、一生懸命に役のこと考える。“遠慮しないでください”という人だから、こちらも遠慮せずにいける」、柳楽も「小栗さんは男気のある方だから、後輩としては背中を追いかけたくなる人。『銀魂』の暴れん坊たちをしっかりとまとめてくれる」とお互いの存在があってこそ、銀時と土方の関係性を紡げたというが、そんな彼らの初対面はドラマ『信長協奏曲』とのこと。当時の出会いについて「ものすごく印象に残っている」と口を揃える。

 小栗は「柳楽くんは、僕が演じる信長の弟・信之役でした。役も役だったので、尖ったナイフのようだった。命懸けで来ているなと感じました」と述懐。「柳楽くんもいろいろと悩んだ時期を経て、今がある。(三浦)春馬もそうだけど、みんなのいい時期に『銀魂』で出会えたなという感じがしているんです。うれしいし、面白いなと思います」と目尻を下げる。

 柳楽は「年齢は7つくらい離れていますが、この差をものすごく感じました。“遠いなあって”。圧倒的なオーラを感じた。こんな人いるんだって夢をもらった感じもした」と初共演を回想。小栗が「でもいつか倒すんだろう?」とうながすと、柳楽は「ええ!?」と戸惑いつつ、「倒します」と宣言。小栗は「こう言ってくれる後輩がいるから、倒されないように僕も頑張らなきゃって思う」と楽しそうに笑う。認め合う男たちの絆が見えるようなインタビューだった。(取材・文・写真:成田おり枝)

 映画『銀魂2 掟は破るためにこそある』は公開中。