フジテレビ。。映画の達人。。

深夜に フジテレビで「映画の達人」という番組があって。。録画してました。

コチラの方に。。もう少し詳しく載せました。コチラで。。
http://d.hatena.ne.jp/sanahanna/20090921/p5

TAJOMARU」のビジュアルディレクター柘植伊佐夫さんにお話を聞いていました。

ビジュアルディレクター。。。人物像の全体を統括して演出する。。

あまり見かけない。。ビジュアルディレクター

モード界。。バレエ。。現代美術ではメイクを担当されたり。。
映画では。。人物像全体の総括をされる。
ヤッターマン」(ドロンジョさま達の。。レザーの衣裳がとても良くてWSで。。ちょっと見ただけでその質感の良さが。。深田恭子さんのドロンジョさまを素敵に演出してました。。)「おくりびと」「ゲゲゲの鬼太郎」にも携わっていらした方で。。とても興味深いお話でした。。

美術監督が居て。。大道具。セットの全体を指示する人は居ますが。。

キャスト側には。。
衣裳。。小道具。。ヘアメイク。。カツラ。。メイク。。特殊メイク。。。それぞれが 専門分野に分かれていて。。。。

そのため。。衣裳に合わない髪型。。道具に合わない衣裳になってしまう現象が生じるのだそうです。

例えば。。小道具が用意した刀や剣があって。。
それを差す衣裳は衣裳担当。。腰の高さを衣裳のセンスで。。高くされれば。。用意した太刀の長さ。が合わなくなる。。
この衣装にこの髪型。。メイクは合わない。。という。。

そこで。。
ビジュアルディレクターという。。カツラ。。メイク。。衣裳。。小道具。。その全てを統括して。。人物全体のことを指示する方が居ると。。そこを。。任せてまとめて貰えるという。。

いらっしゃらない現場では。。全ての指示を監督に仰ぐことになりますが。。。
監督はそのキャラクターの概念は伝えられてもそれを具体的にどうしたらいいかは。専門知識はないし。。役者の演出を指導しなければいけないので。。そこまで出来ず。。専門分野の方がそれぞれの想いでやっていくことに。。


この柘植さんが。。その沢山に別れている専門分野を統括して。。指示をする。。

TAJOMARU」は本格的な歴史ものではないので。。
「夢」を抱いて。。音楽も。。スタイルも。。現代的な要素を。。入れられるところで入れようと。。

室町時代時代考証をしっかりと。。基本にしながらも。。
あまりウソの量が多くならないように。。計算されて。

足利義政が出てくることで室町時代だと解るものの。。お話自体は。。歴史史実をもとに。。詳しく描くものではなく。。「藪の中」という小説を。モチーフに。。互いの立場の違いから 見えるものや 正義とされるものが違う。。というような。。歴史ファンタジー。。ですもんね。。)

それで。。所司代達の鎧兜。。盗賊が襲う。。駕籠や仕えている者達の衣裳は室町らしく。。

多襄丸や盗賊達の衣裳はハネタようなオリジナルで。。。。
桜丸の鎧兜も。。(西洋のような感じですもんね)。。
阿古姫の笠も。。フォルムは室町に。。素材は透けて見える現代的な生地を使い。。
信綱。。直光。。桜丸などの袴の部分は3枚の所を2枚に。細く見えるようにしたと。。。
当時の体格と。。役者さんの体格の違いを考え。。より自然に。。役者さんが良く見えるような工夫がなされたそう。。


美術の林田さんにも。「紗」を取り入れることを持ちかけたそう。。
畠山家や。。阿古姫の屋敷にある。。向こうが透けて見える「紗」がかかってますが。。それを提案したところ。。林田さんがふんだんに屋敷に取り入れのたそう。。

(直光が。。「阿古はどこだ。」。って走っていく廊下にも紫の紗が。。ひらひらとしてて。。直光の激しい怒りと。。対照的に優雅なものも出せていて。。素敵でした。。)

このように。。ビジュアルディレクターは。。美術さんとも連携していくこともあるそうです。。

衣裳のカラーにも意味を持たせ。。(各分野に分かれているので。)。統一性を図ったと。。

直光は青。。服従する。。
桜丸は緑。。野望。。

多襄丸の衣裳は。。薄い布を重ねたり。。グラデュエーションになったものを使い。。時間とともに。。汚れたり。。剥がれ落ちたり。。どんどん減っていく。。衣裳が軽くなるとともに。。自由を獲得する。。
(凄いです。。計算され尽くしてます。。)

それぞれに専門の監督が居るので。。それぞれ思いがあって。。大変では?モットーは?

よく人の話を聞く。。そして。どうしても聞き入れてて欲しいことは「ごめんなさい。ここは僕に任せて下さいと。。」貫くことも。
相反するようで。。大事なんだと。。



(林田さんが照明を考慮して。。白く見え。反射しない中国から取り寄せた砂利。にしても。。いいともで旬君が話していた。。底なし沼も。。
藪の中にある。。木も。。

スタッフの方々が。。一つ一つ。。自然にあるものではなく。。もの凄く考えて。。作ってるんですね。。)



この「TAJOMARU」に関わる方。。すべての方が。。全力を注いで下さってて。。嬉しいですね。。

萩原さんが雑誌でも。。現場の全ての人。。誰一人。。楽をしている人は居なかったと。。皆が謙虚に真面目だったと

安田講堂でも。。。とても大事な作品だと。。その想いを。。わざわざ立たれてお話されたんですが。。
今日の萩原さんの番組を観て。。想いが伝わってきました。。

TAJOMARU」が幻にならず。。ちゃんと作品になって良かったなって。。思います。。