萩原健一さんのコメントより。。(photo bookより。。)

この映画で。。室町時代に合わない言動があるという感想も見掛けました。
そうなんですよね。。これはそういうことを忠実に。。という作品ではなく。。敢えて。。現代を取り入れているんですよね。。

恐らく。。旬君も。。その点を気に掛けながら読み込んだのでしょうね。。大河の三成の撮影も数回やっていたので。。台詞、所作を大事にする作品の合間に。。こういう作品の役作りで。。。大河にも少しそういう台詞がありますが。。

萩原さんも当初。。その点を戸惑われたと。。書かれているのと。。観て下さる方の賛否についても触れられていましたので。。ご紹介。

(TVの特番で 萩原さんの この映画に賭ける「本気」の姿を拝見して。。映画では想像以上に もの凄く大きなものを感じました。。)

〜〜〜以下。TAJOMARU photo book より 全文掲載〜〜〜


僕は実際に生きた人物を演じるとき、その人のお墓やゆかりの地を訪問するんです。

今回も足利義政のお墓詣りに行き、人物像やその時代の言葉づかい、文化なんかも勉強しましたね

でもね、実際、台本を読んでみると 昔の古式ゆかしい言葉遣いもないし、その時代にあり得ないようなことが起こったりするわけ(笑)。

例えば ト書きで「ロックンロールスピリットで斬りまくる」ってあってさ。僕なんかは古いほうの人間だから(笑)、時代劇でそういう言葉が出てくることに驚くわけよ。

目からうろこが落ちたようだったし、勉強になったよ。
それで、今までのものを全部捨てて教えて貰おうと思ったんだよね一度、勉強したものを全部捨てるなんてのは、役者をやってればよくあること(笑)。だって観る人が面白かったって言ってくれるのは、そういう無駄なことから生まれることが多くて、本当に美しくて美味しいものはほんの僅かだからね。

でも若い人のパワーって本当にすごいよね。小栗君始め、みんな真面目で辛抱強くて、えらいなって思うよ。僕なんて59歳になって、やっと辛抱の先に幸せがあるってわかったんだから。
そういう意味で、僕が彼らから学びましたよ。授業料支払わなきゃね(笑)。

この映画で描かれる、男と女の愛ってのも、いいものだよね。なにもかも捨てて愛を貫くって、きれいだと思うよ。
いっぱい恋をするといつしか感動が薄れていくものじゃない?心は重たくなるけれど、熱いものがなくなって(笑)。
そう思うと、二人みたいになりたいって思うよ。恋に対して情熱がなくなると、最後は仕事に情熱を注ぐわけ。
まぁ、今の僕はそっちだな。(笑) でもさ、仕事って神仏が与えてくれたプレゼントだと思うから。

若いころは自分がよければいいって思ってたけど、歳をとると作品自全体が気になってくる。やっぱり、この作品を観た人が少しでも喜んでくれたら、純粋に嬉しいって思うしね。

ただ、映画って、賛否両論あるのがいいのかなとも思うけどね。。